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半導体(Si,Ge,Sn)Valence band

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半導体(Si,Ge,Sn)Valence band

Posted by Yuki Nagae at January 09. 2015

Re: 半導体(Si,Ge,Sn)Valence band

Posted by Yuki Nagae at January 09. 2015

名古屋大学の長江と申します。

(不慣れで題名が中途半端なまま作成してしまいました。すみません)

 

今日お伺いしたいのは、IV族半導体のValence band端のスプリットについてです。

SiからSnにかけて、原子数が大きくなるにつれて、重い正孔バンドと軽い正孔ホールの2本のバンドのにスプリットしますが、計算結果はどのように計算してもそのようになりません(添付図面参照)。

kp摂動の効果でスプリットするものと理解しておりますが、これはPhase/0においてその効果が計算されていないといことでしょうか。

このような経験のおありの方に、ぜひご教授をお願いいたしたく存じます。


ちなみに本計算で計算している例は、Phase/0(ver.3)で、GGAPBEを用いたPAW計算に、対してHubbard補正(+U)をかけた計算を行っております。

これらの補正なしで計算してもValence band端は縮退したままでした。


よろしくお願いいたします。

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Re: 半導体(Si,Ge,Sn)Valence band

Posted by Jun Nara at February 04. 2015

回答が遅くなり申し訳ありません。

 

正孔バンドのΓ点のでスプリットはスピン軌道相互作用の寄与に
因るもので、重い原子ほどその効果は大きくなりスプリット幅が
広がります。

PHASE/0による通常の計算ではスピン軌道相互作用は考慮されて
いないのでこれらのバンドのスプリットは現れません。


PHASE/0では設定によりスピン軌道相互作用を考慮した計算が
可能です(マニュアル第5.7節参照のこと)。


scf, バンド計算ともに以下の設定を入力ファイルに追加すれば
計算出来ます。

accuracy{
  paw = on
  spinorbit{
    mode = pawpot
  }
}
structure{
  magnetic_state = noncollinear
}


以上の設定を加えて再度試して頂けないでしょうか?


よろしくお願いいたします。


奈良

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