: ``phonon''ビュー
: 入力ファイル編集
: ``magnetic state''ビュー
目次
``structural evolution''ビュー
入力ファイル編集用画面の任意のタブ上で「右クリック」を行い, 結果現れるメニュー(図 5.8)から``structural evolution''をクリックすると, 原子の構造緩和などに関わる設定を行う画面,
図 5.28 が得られます. この画面の詳細を説明します.
図 5.28:
PHASE入力ファイルの, ``structure_evolution''ブロック編集画面.
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- ``method''リスト: 構造緩和の方法を選択します. ``quench'', ``gdiis'', ``cg'',
``velocity_verlet'', ``temperature contro''のいずれかの方法を選択できます. デフォルトは``quench''です. なお, ``quench'', ``gdiis'', ``cg''は構造緩和, ``velocity verlet''は小正準集合の分子動力学シミュレーション, ``temperature control''は正準集合の分子動力学シミュレーションを行います.
- ``dt''テキストフィールド: 時間の刻み幅を入力します. 単位は原子単位系です. デフォルト値は100です.
- ``gdiis''領域: ``method''リストで``gdiis''を選択した際に, いくつかのオプションを設定できます.
- gdiis_box_size: イオン座標を記憶しておく更新回数を指定します.
- gdiis_hownew: 上で指定した回数分を使いきった際の処理法の選択をします. ``anew''と``renew''が選択可能です.
``anew''を指定するとそれまでのデータを全て破棄し, ``renew''を指定すると最も古いデータを最新のデータと差し替えます.
- c_forc2gdiis: gdiis法へ切り替える判定条件です. PHASEのデフォルト値は0.0025 (Hartree/Bohr)です.
- ``calculate stress tensor'': ストレステンソルを計算する場合, ``on''としてください.
- ``configure MD'': このボタンをクリックすると, 分子動力学計算設定用のGUI, 図 5.29が現れます.
図 5.29の画面から, 次のような編集を行うことが可能です.
- 初期速度
- 原子の初期速度を設定するか否かを, ``set initial
velocity''というリストから選択することができます.
- 熱浴の設定
- 熱浴の設定を行うことができます. まず, ``new thermostat''の``temp''というテキストフィールドに目的の温度をケルビン単位で, ``qmass''というテキストフィールドに熱浴の質量を原子単位で入力します. その状態で``add''ボタンをクリックすると, ``registered thermostats''テーブルに登録されます. また, ``registered thermostats''テーブルにて登録されている熱浴を選択し``delete''ボタンをクリックすると登録解除することができます.
- 各原子の, 熱浴の割り当て
- 各原子にそれぞれ熱浴を関連付けることができます. この操作は, 画面下部の原子配置表示フィールドのthermo_group列に対応する熱浴のIDを入力することによって行ってください.
さらに, 図 5.19で表示されている原子配置表示テーブルと同等なテーブルが表示されています. 唯一の
違いは, 表示された時点で各原子の``mobile''属性を編集することができるようになっている点です. ``mobile''を有効にすると, 対応する原子
は構造緩和や分子動力学シミュレーションの間その原子に働く力に応じて動きます. 無効にしていると, 対応する原子はそれに働く力が何であれ動くことはありません.
jkoga
平成22年4月27日