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: 具体例 : 座標データのインポート/エクスポート : 対応するファイル形式   目次

基本的な操作方法

基本的な操作方法を説明します.

はじめにPHASE入力ファイル編集画面から原子配置の取り込み/書き出しを行う方法を説明します. まず, ``atomic configuration''タブを選択した状態にします. 画面左下の方に``Import''と``Export''と書かれたボタンがあります(図 5.19). 原子配置を取り込む場合は``Import''ボタンを, 書き出す場合は``Export''ボタンをクリックしてください. 図 7.1に 図示しているファイル選択ダイアログが起動します.

図 7.1: 座標インポート画面.
Image import_panel
取り込みも書き出しも, 行う操作は同様です.

まず, ``Files of type''から扱うファイルのファイル種を選択してください. ここでの選択によって ファイルのパース方法が変わるので, 必ず正しい形式を選択するようにしてください. ついで, ファイル選択ダイアログの 標準的な操作から目的のファイルを選び, ``Open''ボタンをクリックしてください. さらに, ファイル種によってはオプションを指定する必要があるものも存在します. このようなファイル種選択した場合, ``Open''ボタンを クリックした後にオプション設定用のGUIが起動します. たとえばXYZ形式やXBS形式の場合, 時系列にそって原子配置が記述されているのでどの時刻のそれを利用するか, という選択が可能となっています. XYZ形式のファイルを取り込む場合のオプション設定画面を, 図 7.2に図示します.

選択として, ``first frame'', ``last frame''(すなわち一番最初の原子配置か一番最後の原子配置)のほか, ``all''があります. ``all'' の場合全原子配置を取り込むことになりますが, ここでは一番最初のそれが利用されます(後でみるように, 結晶構造ビューアーの場合は 全原子配置が取り込まれ, 動画表示などが可能となります). いずれも当てはまらない場合, 数字を直接入力することもできます. ここで 不正な文字列(数字でない, ファイルに書き込まれている原子配置の数よりも大きい数, など)を入力した場合, 自動的に一番最初の原子配置が使われます.

図 7.2: XYZ形式ファイルのオプション設定画面.
l0.5
Image import_option

原子配置の取り込み/書き出しは, 結晶構造ビューアーから行うことも可能です. 図 7.5で示している``File''メニューから``import atomic coordinates from file'' や``export atomic coordinates to file''を選択すると図 7.1の画面が起動します. あとは先に説明したような手続きを踏むことによって, 原子配置の取り込み/書き出しを行うことが可能です. PHASE入力ファイル編集画面での 作業との一番の違いは,「ファイルに記述された全原子配置を一度の操作で取り込むことができる」点です. たとえば, PHASEによる振動解析 の計算結果から「トラジェクトリー形式(拡張子trj2またはtr2)」のファイルを作成することができますが, このファイルに記述されている 全原子配置(と対応する振動モードの固有ベクトル)のデータを本プログラムに取り込むことによって原子が振動する様子を可視化することが 可能です. 後ほど具体例を説明します.



jkoga 平成22年4月27日