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``DOS''ビュー

図 5.34の``DOS''タブをクリックすると, 状態密度の結果を表示することができます. その際得られる画面を 図 5.41に図示します.
図 5.41: ``DOS''タブをクリックすると得られる画面.
Image phaseresults_DOS

この画面は, 大きく分けて二つに分かれています.

\vbox{\kern3pt\textcircled{{\scriptsize 1}}} dos.pl制御
画面上方に, PHASE付属のPerlスクリプト, ``dos.pl''を制御するための画面が表示されます. ``dos.pl''を利用すると, 少ない手続きで状態密度のencapsulated Post Script(eps)図を得ることができます. dos.plを利用するには, ``run dos.pl''ボタンをクリックしてください. 図 5.42 が得られます.
図 5.42: dos.pl制御用画面.
Image dosplpanel
``dos.pl''のオプションを下記します.
mode
``total'', ``atom'', ``layer'', ``projected'' のいずれかを選択できます. それぞれ, 全状態密度, 原子分割局所状態密度, 層分割局所状態密度, 射影状態密度の状態密度図を作成します.
width
図の幅を変更することができます. デフォルト値は1です.
with_fermi
フェルミレベルないし価電子帯上端のエネルギーレベルを描画します.
color
カラー表示します.
erange(min)
エネルギーの最小値を入力します. 入力しない場合データの最小値が採用されます.
erange(max)
エネルギーの最大値を入力します. 入力しない場合データの最大値が採用されます.
dosrange(min)
状態密度の最小値を入力します. 入力しない場合データの最小値が採用されます.
dosrange(max)
状態密度の最大値を入力します. 入力しない場合データの最大値が採用されます.
einc
エネルギーの目盛りの間隔を指定できます.
dosinc
状態密度の目盛りの間隔を指定できます.
font
描画に使われる文字列のフォントの大きさを指定できます.
title
描かれるグラフにタイトルを付加することができます.
オプションを設定した後, ``OK''をクリックするとdos.plが実行され, 状態密度のeps図が作成されます. この際, 全状態密度の場合は``density_of_states.eps''という ファイルが作成されます. 例として, 図 5.43にdos.plによって作成されたシリコンの状態密度図を図示します.
図: dos.plによって作成された状態密度図をPHASE-Viewer内蔵画像ビューアー(第11章)で見ている様子.
Image phaseresults_dospl_examp
原子分割状態密度の場合はdos_axxx.epsというファイルが, 層分割電子状態密度の場合はdos_lxxx.epsというファイルが 作成されます. ここで``xxx''は対応する数字です. これらのepsファイルを閲覧するには, リストから目的のファイルを選んで``view''ボタンをクリックしてください. 画像ファイルビューアー(第11章)が起動します.
\vbox{\kern3pt\textcircled{{\scriptsize 2}}} 状態密度データ表示
dos.pl制御画面の下にあるテーブルに, 状態密度データが表示されます. その下に配備されているボタンを利用してグラフを作成することも可能です(詳しくは第10章). 局所状態密度を計算した場合複数の状態密度データが得られますが, この場合は一つのデータにつき 一つのタブで表示されます. 目的の状態密度データに対応するタブを選択すればそのデータを表示したテーブルが現れます. テーブルの各カラムが表す量は, スピン分極を考慮していない計算と考慮している計算とで若干ことなります.
スピン分極を考慮していない場合
 
No.
データのインデックス.
E(hr.)
ハートリー単位でのエネルギー
dos(hr.)
ハートリー単位でエネルギーを表した場合の状態密度
E(eV.)
電子ボルト単位でのエネルギー
dos(eV.)
電子ボルト単位でエネルギーを表した場合の状態密度
sum
積算状態密度
スピン分極を考慮している場合
  
No.
データのインデックス
E(hr.)
ハートリー単位でのエネルギー
dos up(hartree)
ハートリー単位でエネルギーを表した場合の多数派スピン状態の状態密度
dos down(hartree)
ハートリー単位でエネルギーを表した場合の少数派スピン状態の状態密度
E(eV)
電子ボルト単位でのエネルギー
dos up(eV)
電子ボルト単位でエネルギーを表した場合の多数派スピン状態の状態密度
dos down(eV)
電子ボルト単位でエネルギーを表した場合の少数派スピン状態の状態密度
sum up
多数派スピン状態の積算状態密度
sum down
少数派スピン状態の積算状態密度
sum total
積算状態密度


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jkoga 平成22年4月27日