: サブプロジェクト制御用GUI
: ネットワーク機能
: SFTPクライアント
目次
バッチファイル転送
計算で利用する入出力ファイルは多岐に渡るので, その一つ一つを第4.4節で説明したSFTPクライアントを利用して
アップロード/ダウンロードするのは煩雑な作業となります. この作業を簡便なものとするため, PHASE-Viewerは複数のファイルを設定に応じて
一回の操作でアップロード/ダウンロードする仕組み(以下「バッチファイル転送」)を備えています.
本節では, このバッチファイル転送機能について説明します.
バッチファイル転送を行うための画面を, 図 4.9に図示します.
この画面は, たとえば第5.1.5節や第5.1.6.1節などで説明する画面上に配備されています.
バッチファイル転送制御画面, 図 4.9の説明をします.
- ホスト名リスト
- 一番左に配備されているリストから登録されているホストを選択できます. バッチファイル転送のターゲットホストを選択してください.
- ``transferscheme''ボタン
- このボタンをクリックすると, バッチファイル転送の設定を行う画面, 図 4.10が現れますので, この画面からバッチファイル転送の設定を行ってください. ただし, 通常の計算を行う限りにおいては初期設定で問題ないよう作成されています.
- ``upload''ボタン
- 設定に従い, ホスト名リストにて選択したホストへファイルを一括でアップロードします. ただし, 第5.1.5節などで説明するように, 計算を実行する, という操作を行えば自動的に設定に基づくファイル転送は行われるので, 必ずしもこのボタンを利用してファイル転送を行う必要はありません.
- ``download''ボタン
- 設定に従い, ホスト名リストにて選択したホストからファイルを一括でダウンロードします.
- ``ssh''ボタン
- 第4.3節で説明したSSHターミナルを起動します. この際, リモートホストは上記のホストリストで指定したホスト, 初期ディレクトリーは(存在する場合は)対応するサブプロジェクトに関連付けられたディレクトリーとなります.
- ``sftp''ボタン
- 第4.4節で説明したSFTPクライアントを起動します. この際, リモートホスト, 初期ディレクトリーはsshの場合と同様です.
バッチファイル転送は, 通常の計算を行う限りにおいては設定は不要であるように作成されていますが, 細かい転送の設定を行うことも可能です. その設定は,
図 4.10の「ファイル転送設定画面」より行います. この画面は, まず画面上部に``target dir for ホスト名''という領域に,
転送先のベースとなるディレクトリーが表示されています. すべてのファイル転送は, このディレクトリーから相対パスで指定されます. 次に,
転送の対象となるファイルのテーブルが表示されています. このテーブルの各行が転送対象となるファイル, 各列が対象となるファイルの属性を表します.
各列のカラム名とそれが意味するところを下記します.
- identifier
- ファイルの識別子です. 正規表現が使われている場合もあります.
- intent
- 入力ファイル(IN), 出力ファイル(OUT), 入出力ファイル(INOUT)のいずれかを表します.
- filename
- 実際のファイル名です. 正規表現が使われている場合もあります.
- exists
- ローカルディスク上に, これらのファイルが存在するか否かを表します.
- localdir
- ローカルホストでのファイルの存在すべきディレクトリーを表します.
- transfer
- 転送する場合, どのように転送するかを選択できます.
- ALL
- 条件に合致する全てのファイルが転送対象となります.
- NEWEST_ONLY
- 条件に合致するファイルの中で最も新しいものが転送対象となります.
- upload
- このファイルをアップロード対象にする場合は有効にします.
- download
- このファイルをダウンロード対象にする場合は有効にします.
- overwrite
- 同名ファイルがある場合の処理を選択できます.
- OVERWRITE
- 同名ファイルがある場合上書きします.
- DO_NOTHING
- 同名ファイルがある場合転送を行いません.
- APPEND
- 同名ファイルがある場合, もとのファイルの最後尾に内容を付け足します.
- RENAME
- 同名ファイルがある場合, リネームして転送を行います.
- RENAME_LOCAL
- 同名ファイルがある場合, ローカルのファイルをリネームして転送を行います.
以上の設定を行ったら, ``save to disk''ボタンをクリックしてディスクに設定を保存してください.4.4
jkoga
平成22年4月27日