: ``magnetic state''ビュー
: 入力ファイル編集
: ``atomic configuration''ビュー
目次
``post processing''ビュー
図 5.7の``post processing''タブをクリックすると, SCF計算が終了した後のポスト処理を指定する画面,
図 5.25 が得られます. この画面の詳細を説明します.
図 5.25は, 状態密度の計算に関わる設定です. PHASEは, 全状態密度のほか, 原子ごとの局所状態密度,
層ごとの局所状態密度の計算などを行うことが可能です. 状態密度計算について設定可能な項目を下記します.
- total DOS
- 全状態密度に関わる設定を行います. ここでの設定は, 局所状態密度の計算にも有効です. 下記の設定項目があります.
- ``DOS output'': 状態密度を計算するか否かを指定します. ``on''と``off''の選択肢があり, ``on''の場合
状態密度を計算します.
- ``Method'': 状態密度の計算方法を指定できます. ``Gaussian''と``Tetrahedral''が選択可能です. ``Tetraheral''の場合, 次の条件が満たされていないと正しい計算が行われません.
点サンプリング法が``mesh''である
- smearing法が``tetraheron''である.
- ``dE'': 出力のエネルギー精度を指定できます.
- ``Window width'': 出力時のエネルギー幅に関わる値を指定します. ここで指定した値を
, ``dE''で指定した値を
とすると,
エネルギー幅
は,
で与えられます.
- atomic local DOS
- 原子ごとの局所状態密度の計算の詳細を設定します. 下記の設定項目があります.
- ``ALDOS output'': 原子ごとの局所状態密度を計算するか否かを指定します. ``on''と``off''の選択肢があり, ``on''の場合原子ごとの局所状態密度を計算します.
- ``critical distance'': 単位格子を原子ごとにボロノイ多面体分割するときの臨界距離です. どの原子からもこの臨界距離以上離れている領域は真空領域とみなされます.
- ``from atom''と``to atom'': 原子ごとの局所状態密度を計算する最初の原子と最後の原子を指定します.
- 状態密度の計算方法の詳細は, 全状態密度のそれが採用されます.
- layer DOS
- 層分割局所状態密度の計算の詳細を設定します. 下記の設定項目があります.
- ``LAYERDOS output'': 層分割局所状態密度を計算するか否かを指定します. ``on''と``off''の選択肢があり, ``on''の場合層分割局所状態密度を計算します.
- ``slicing_way'': ``regular_intervals''と``by_atomic_positions''という選択肢があります.
``by_atomic_positions''の場合原子位置によって局所状態密度を計算する層を決めることができます.
``regular_intervals''の場合ある領域を等間隔に分割して作成した各層について局所状態密度を計算します.
- ``deltaz'': ``regular_intervals''の場合の間隔の値を入力します.
- ``critical distance'': 層を作成する領域を決める臨界距離です. 端の原子からこの距離まで層を作成します.
- ``normal axis'': 層分割する際の層の法線方向を指定します. 1が
軸, 2が
軸, 3が
軸に対応します.
- 状態密度の計算方法の詳細は, 全状態密度のそれが採用されます.
- 原子配置テーブル
- 構造緩和の設定と同様, ここでも原子配置表示テーブルが配備されています. ここでは, 原子ごとに局所状態密度を計算
すべきか否かを表す属性(``aldos''5.2)と, 層分割局所状態密度計算において対応する原子がどの層に属するかを指定するための属性(``num_layer'')が編集できるカラムが追加されています.
さらに, 図 5.25で``charge''タブをクリックすると電荷密度の書き出し方法に関わる設定を行うための画面,
図 5.26が得られます. 電荷密度は, 電荷密度のほか, 任意のエネルギー範囲内の部分電荷密度の出力を行うことも可能です.
図 5.26:
電荷密度書き出しに関わる設定を行う画面.
|
図 5.26で設定可能な項目は下記の通りです.
- valence charge
- 全電荷密度書き出しに関わる設定を行います. 下記の設定項目があります.
- ``Charge output'': 電荷密度出力の有無を指定できます.
``on''と``off''のいずれかを選択できます. ``on''の場合, 電荷密度の出力を行います.
- ``File type'': 電荷密度出力のファイル形式を選択できます. ``cube''と``density_only''の選択肢が
あります. ``cube''を選択するとGaussian cube形式の出力を, ``density_only''を選択すると電荷密度のみの
出力を行います. 可視化に対応している形式は``cube''のみですので, ``cube''を推奨いたします.
- ``Title'': ファイル形式が``cube''の際, Gaussian cubeファイル中の見出しを設定できます.
- partial charge
- 部分電荷密度書き出しに関わる設定を行います. 下記の設定項目があります.
- ``partial charge'': 部分電荷密度出力の有無を指定できます.
``on''と``off''のいずれかを選択できます. ``on''の場合, 部分電荷密度の出力を行います.
- ``file type'': ``individual''と``integrated''という選択肢があります. ``individual''の場合は設定した分だけ出力される部分電荷密度を一つのファイルに書き出します. ``integrated''の場合, 一つ一つの電荷密度が異なるファイルに書き出されます. ``integrated''形式を取り扱う方法はご用意しておりませんので, ``individual''をお勧めいたします.
- ``Erange(min)'' : 部分電荷密度を計算するエネルギー領域の最小値を入力します.
- ``Erange(max)'' : 部分電荷密度を計算するエネルギー領域の最大値を入力します.
- ``delta'' : 部分電荷密度を出力する間隔を入力します.
: ``magnetic state''ビュー
: 入力ファイル編集
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jkoga
平成22年4月27日