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``structural evolution''ビュー

図 5.8で示しているように, タブを右クリックすることによって現れるメニューに 表示される``structural evolution''を選択すると構造緩和/分子動力学シミュレーションの過程を解析する画面, 図 5.45を得ることができます.

エネルギー
上記の操作によって得られる図 5.45から全エネルギーや原子に働く力の最大値の変遷などを解析することができます. 図 5.34の``energy''タブをクリックすると, PHASEによって計算された全エネルギーを表示する画面, 図 5.45 が得られます. 全エネルギーのデータは, file_names.dataの中のF_ENF識別子によって指定されるファイルに書き込まれます.
図 5.45: ``energy''タブをクリックすると得られる画面.
Image phaseresults_energy

この画面上では, まず\vbox{\kern3pt\textcircled{{\scriptsize 1}}}に次の情報が表示されます.

file name
F_ENFファイルのファイル名.
num. steps
イオンの更新回数
type
計算の種類; ``static calculation''(イオンの更新なし), ``geom. optimization''(構造緩和), ``molecular dynamics''(分子動力学)のいずれかです.
また, エディターで表示するため, ``editor''ボタンを配備しています.

次に, \vbox{\kern3pt\textcircled{{\scriptsize 2}}}にエネルギーのデータがテーブルで表示されます. この表示は, ``static calculation(一点計算)''ないし``geom. optimization(構造緩和)''の場合と``molecular dynamics(分子動力学)''の 場合とで表示される情報が若干異なります. 以下, それぞれの場合について各カラムの表す量を説明します.

座標
図 5.45の``trajectory''タブを選択すると, 座標の変遷を解析するための画面, 図 5.46が得られます.

図 5.46: ``trajectory''タブをクリックすると得られる画面.
Image phaseresults_trajectory

図 5.46の各領域の説明をします.

  1. ファイル名, フレーム数が表示されます(それぞれ``file name''と``num.frames''と表示されています). また, ``select frame''でビューアーで表示したいフレームを選択することができるようになっています. ``all''を選択すれば 全フレームを取り込んだ状態で, それ以外では対応するフレームの情報を取り込んだ状態で``viewer''ボタンをクリックすると ビューアーを起動することができます. その後のビューアー操作の詳細は第8章を参照してください. さらに, ``viewer''ボタンの隣にある``export''ボタンをクリックすると外部ファイルに現在の F_DYNMファイルをエクスポートすることができます. エクスポートの詳細は, 第7章を参照してください. ``export''ボタンの隣にある``diff''ボタンをクリックすると, F_DYNMファイルの「差分」を解析する画面, 図 5.47の左側の画面を得ます. ここで「比較元」のファイル名と フレーム数, 「比較先」のファイル名とフレーム数を入力し, ``ok''をクリックすると図 5.47の右側の画面を得ます. フレームは, 負の値を指定すると最後のフレームを指定することと同じ効果を持つようになります. 起動時の状態では同じファイルの最初と最後のフレーム を比較する状態になっていますが, 任意のファイル間・フレーム間の差分を解析することが可能になっています. 結果表示画面では 各原子の$ x$座標, $ y$座標, $ z$座標の違いと動いた距離がÅ単位で表示されます.

    図 5.47: F_DYNMファイルの「差分」の解析.
    Image dynmdiff

  2. セルベクトルの情報などが表示されます.
  3. テーブルに, 各ステップでの座標や働く力などが表示されます.


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jkoga 平成22年4月27日